カタチに反映されるハタラキ

 


生活期にある方のポジショニングに関する誤解も
まだまだ根深いものがあります。。。

拘縮を悪化させないように
寝たきりの方の膝や股関節にクッションを当てる時に
全身のアライメントを確認せず
とにかく力まかせに最大可動域にまで広げてクッションを当てるという。。。

でも
時間が経つとクッションがズレてしまったり、はじけ飛んでいたり
クッションを外したとたんに、足がキューっと屈曲してしまうとか
現場あるあるではないでしょうか?

拘縮悪化防止の名のもとの実践が
拘縮悪化防止になっていないどころか
逆効果になることをしている。。。

そして
良かれと思っての行動の結果が
本当に良かったのかどうかの確認をしない
という職員の思考と行動の在り方も現場あるあるです。

自分が設定したポジショニングの結果が
適切かどうかは本来であれば、次に訪室した時の対象者の様子を見れば一目瞭然。
見ているはずなのに。。。
見れども観えず
ここでも起こっています。

ポジショニングしかり
食事介助しかり
認知症のある方への対応しかり。。。

カタチとハタラキ

構造は機能を規定する
一方で構造は働きを反映しています。

カタチを通して反映されているハタラキを観ることが大切

カタチを通して
ハタラキに働きかけることがポイント

拘縮の悪化を予防しようという意思・意図は良いことだけれど
その意図が適切に実行されるためには
知識と技術と、それらを支える観察・洞察力が必要です。

屈曲拘縮のある方に対して
最大可動域いっぱいにクッションを当てるという行動は
見た目のカタチだけ見て、カタチだけ整えようとしているだけで
ハタラキは何も見ていないし、観ようとすらしていないことを意味しています。
屈曲拘縮を全て対象者の問題として認識し、問題設定しているのです。

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ポジショニングをしたら、その場で確認する習慣をつけると良いと思います。 ・
・ まず膝や股関節を触って                        ・
・ ちゃんとリラックスして可動域が維持されているのかどうか        ・
・ 適切に設定できれば                          ・
・ その場ですぐに効果はわかるものです。                 ・
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ポジショニングしたのに
かえって膝や股関節が硬くなって、ビクともしなくなってしまったら
そのやり方は修正すべきというサイン
です。

対象者の方が身をもって示してくれているサインを
見落とすことのないように。。。

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