食事介助の根本的な問題


認知症のある方が食事場面において
口を開けてくれない
ためこんで飲み込んでくれない
誤嚥性肺炎になってしまう
というのは現場あるあるです。

実は、認知症のある方の食べることに関する困難というのは
巷間言われていることとはまったく違って
老化による喉頭挙上能の低下による咽頭期の問題よりも
圧倒的に多いのが、舌の硬さや舌体変形などの口腔期の問題で
咽頭期は二次的に能力低下が起こるというものです。

食べ方をきちんと観察しさえすれば
喉頭挙上能は非常に変動しやすく
筋力強化などせずとも完全挙上できるようになるケースは非常に多くなることを体験できるはずです。
しかも、舌の硬さや舌体変形も容易に元に戻ることも体験できるはずです。

このような食べることの困難は
多くが誤介助誤学習によるものなので
適切なスプーン操作をすれば容易に正の学習が生じ本来の食べ方を再学習できます。

食事介助の現場で起こっていることは
介助・援助とはなんぞや?という本質的な問いかけでもあります。

連続してこの問題をときおこしていきたいと思います。


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