対面研修の良さ


昨日のDCゼミ第3回「Activity」研修会、無事終了しました。
対面研修はやっぱり良いですね!

距離感・空気感を共有できるのは対面研修ならではと感じました。
一方で遠距離の方にご参加いただけないのは申し訳なく思います。
時期はまだはっきりとお伝えできませんが、
今年度中には、オンライン研修も再開する予定です。
今しばらくお待ちください。

次回は、6月29日(土)19時から
おだわら市民交流センターUMECO第7会議室にて
「ポジショニング」研修会を開催いたします。

生活期にある方へのポジショニングも誤解が多いのです。。。
拘縮予防のために最大可動域にクッションを詰めたのに
クッションを外した途端にキューっと足が縮こまってしまうのを
必ずみんな見ているはずなんです。
意図を持って実践した結果、意図の通りに実践できていないどころか、
逆効果になっていることを見ているはずなのに疑問を抱けないのです。。。

お席はまだありますから
興味のある方は、 こちら をご参照ください。


ネスレ食事支援セミナーのお知らせ

 

 
6月26日(水)13:00〜14:00に
ネスレ日本(株)さん主催で
オンラインセミナー「認知症の方への食支援アプローチ」が開催されます。

参加費は無料
食事支援に困っている方、興味のある方であれば
職種を問わず、どなたでもご参加いただけます。

参加ご希望の方は
6月25日までにパンフレットのQRコードもしくは https://x.gd/O5xeT から事前にお申し込みください。

内容は・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・食事場面で絶対に見落としてはいけない観察ポイント ・
・ムセは食べ方の指標にならないって知ってた?     ・
・見立ての違いで食べ方が激変した3事例         ・
・お役立ちTips紹介                 ・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・☆

限られた時間ですが
参加してくださった方に
「よし!もう一度向き合い直してみよう」と思っていただけるように
私も頑張ります (^^)

綺麗事だから良くなる

理想論・抽象論を騙る人は多くても
理想を具現化する実践を心がける人は少ないものです。
口先人間にはヤマほど遭遇してきましたが
よくそんなことが言えるものだと現行不一致の見事さには感嘆するくらいです(^^;

綺麗事を実践するためには
知識も技術も経験(本当の意味での経験)も必要ですし
実践の過程で相当な自己反省と努力を要請されます。
それは時には本当に辛く過酷なものです

その過程において必ず
従来言われてきているような方法論が
理想に合致もしなければ
実際に目の前にいる認知症のある方に対して効果的でもない体験に
繰り返し遭遇するはずです。
本当に実践しようとさえすれば。
 
ここが分かれ道で、苦難の道に進むか、表面的に騙る道を選ぶか、選択しているだけの話です。
口先人間も無意識にはわかっているんです。
だから、口先人間にとっては実践者がいると困るので足を引っ張るようになります。
まさしく「足を引っ張られたら喜ばなくちゃいけない」わけです。
そして自身の実践の未熟には「時間がないからできない」と言うわけです。

確かに
認知症のある方が本来の自身の能力を合理的に発揮できるようになるまでには
善き体験の蓄積という時間が必要ですが

  不適切な関与が多ければ多いほど
  ゼロではなくマイナスからの出発となるので余分に時間がかかります

善き体験を構築するための関与そのものには時間はかかりません。
むしろ、時間もエネルギーも少なくて済みます。
ただし、知識と技術がなければ善き関与ができないのです。

善き関与とは
なじみの関係のために毎朝訪室して挨拶することでも
表面的に褒め称えることなどでは決してありません。
対象者自身が「助けられた、楽になった、できるようになった」と実感できる体験を
提供できることが善き関与です。
 
幾多の体験に鍛えられて
短期的にも長期的にも効果がある対応ができるようになり
その効果の意味を言語化できるようになると
理想はゴールだけでなく道標でもあることが心の底からわかるようになります。
綺麗事だから良くなるのです。

願えば叶うわけではなく
語れば為せるようになるわけでもありません。
でもさぁ、そんなの、当たり前じゃん!

 

誤学習できる=正学習もできる

誤学習できるということは
正の学習もできるということを意味します。

学習はできる
その方向がプラスの方向か、マイナスの方向かの違いで
その違いは、食形態・食具・介助方法含めた食環境の適否にあります。

食事介助を拒否する方
食事中の大声が止まらない方
口を開けてくれない方
ためこんで飲み込んでくれない方
たくさんの方が食べられるようになりました。

私は食べ方の観察ができるようになりました。
食べ方に反映されている困難も能力も特性も洞察することができるようになりました。
だから、重度の認知症のある方でも正の再学習を援助することが叶います。

逆に言えば
「〇〇という状態の人にどうしたらよいでしょうか?」
というカタチの質問には答えられません。
〇〇という状態を直接見てみないとわかりません。
食事介助を拒否するといっても、拒否する必然は人によってまったく違うからです。

食事中の大声が止まらないといっても、大声が出てしまう必然はまったく違うからです。
Aさんは、オーラルジスキネジアがあることを介助者側がまったく気がついておらず
適切な介助ができていなかったからであり
Bさんは、ポジショニングの不適合によって顎がズレてしまっていたからでした。

かきこみ食べをするからと、小さなスプーンを提供されても結局、かきこみ食べをしています。
Cさんは、上肢操作能力を十分に発揮できずにいてその代償としてかきこみ食べをしていたし
(手の問題)
Dさんは、とりこみ方を誤学習していたために代償としてかきこみ食べをしていました。
(口の問題)

口を開けてくれないと言われていた方の中には
Eさんは、原始反射様の動きが出ていることを介助者側が気づかず、口の中に食塊を入れられ続けてきたので口を開けるタイミングを図ることができなくなっていたし
Fさんは、パウチ状の栄養補助食品を押されることで水分と栄養を摂取していたので開口すると舌がパウチの口の形状に合わせてUの字型になってしまっていましたし
Gさんは、口輪筋が硬くなっていたので自身では食べる意思はあっても、おちょぼ口のようになってしまい開口できませんでした。

ためこんで飲み込んでくれないと言われた方は
Hさんは、口腔期が長い方で食塊が口の中に残っているから口を開けないだけでしたし
Iさんは、誤介助誤学習のために舌が板のように硬くなり送り込みができなくなっていましたし
Jさんは、オーラルジスキネジアのために送り込みに時間がかかっていました。

Aさん〜Jさん皆さん20分程度で完食できるようになりました。
皆さん状態像はまったく違いますし
私の対応も人それぞれ、変化に応じた対応をしていきました。

「大声 → 声を出さなくなる対応」
「かきこみ食べ → 小さなスプーン」
「口を開けてくれない → 開けてもらえる声かけ」
「溜め込んで口を開けてくれない → 口を開けてもらうスプーン操作」
などの「〇〇という時には△△すれば良い」というようなハウツーは、あるわけがないのです。

かつて、養老孟司が人に対して「あぁすればこうなる」なんてものはない
と喝破しましたが、なぜか、認知症のある方に対してみんなが求めているのが「ああすればこうなる」です。
そして、あまたある本や研修で伝えられているのも「〇〇という時には△△する」です。
だから、結果が出せないし
仮に、結果が出せたように見えても、いつの間にか別の問題が出てくるのです。
そのようなケースを繰り返し繰り返し見聞きしているはずなのに、
自身の思考回路や対応に疑問を持てずにいるのです。

HDS-Rが0/30点だったり
検査すらできなかったり
その場の会話が成り立たなかったり
介護拒否や介護抵抗の強い方や
大声や暴言暴力のある方などの重度の認知症のある方でも能力を発揮しながら暮らしています。

ただ、その能力発揮が不合理なだけなので合理的に発揮できるように援助すれば良いだけです。
だから、食べることの困難を協働して克服し、もう一度食べられるようになるのです。

認知症のある方や生活期にある方の場合に
食べる困難の多くは、実際には不適切な食事介助に適応した結果つまり誤介助誤学習が原因です。
誤学習ができるということは、正の学習もできるのです。
たくさんの方がもう一度食べられるようになる過程を協働してきましたが
そのたびに思うことは、
どんなに重度の認知症のある方でも能力を発揮しながら暮らしているということです。

 

嫌なのは食べること?介助方法?尋ね方?


ネットである施設が食事介助を拒否された場合に介助をしない
という判断をしたという記載を見ました。

う〜〜〜ん。。。

対象者の方が拒否したのは
食べることなのか
食事介助の方法なのか
尋ねられ方なのか
という問題が混同
されているような気がします。。。
私の30年以上の経験で、本当に食事、食べることを完全に拒否したのは1例だけです。
しかもうつ状態で抗うつ剤を投与しながら関与して自力摂取に至りました。
つまり、本当の意味で自身の意思で食べることを拒否した方に遭遇したことはありません。

これって食事介助に限らず
認知症のある方の現場あるあるの問題です。
介助というのは関係性の中で起こることなので
何にしても、結果は相対的なものです。
とりわけ、食事に関しては
介助する側の問題が相当大きいのに
認知症のある方のせいにされているという現状について
問題提起をし続けている立場としては何だかなぁ。。。という気持ちがします。

「食事を拒否した方には介助しない」という経営判断をしたことについては
推測できることは多々ありますが、それは私の考えであって
当該施設の経営者の考えは全くわかりませんからなんとも言えませんが。。。

発せられたコトバを根拠にするというのは
何もその施設のその判断に限らず
作業療法士だって、
目標設定する時に対象者の「やりたいことをやる!」「希望を叶える!」と言明してる人もいますし
ある職種の管理者は「意思表示を徹底的に聞き出す」って公言していましたし
珍しいことではないのだと思います。

言葉にして尋ねて初めてわかることもたくさんあるけれど
言葉だけを根拠にする対応はいかがなものかと思います。

認知症のある方とのコミュニケーション
とりわけ、言語的なコミュニケーションには工夫が必要で
その実際について考え方と展開例を言明したのはおそらく私が最初です。
私の講演を聞いてくださった方の中には実践に取り入れてくれている人もいると思いますが
まだまだ少数派で、現場で圧倒的に多いのは
「褒めてあげる」「否定しない」「優しく」といった旧態依然とした対応だと思います。

私の提案について、まだご存知ない方は
「声かけの工夫さまざま」をご参照ください。


発展可能性がある「どのように」食事介助

栄養補助食品は近年めざましく開発されてきています。
誤嚥性肺炎からのリカバリーや、食べ方の再学習をするにあたって
最初から、ミキサー食や刻み食で練習することが適切なケースもありますが
いったん、食形態を落としてゼリー食から練習した方が適切なケースもあります。

私がよく使う栄養補助食品は
当院の栄養科で導入されている商品の中では下記の3点です。


1)「アイソカル100」ネスレ日本株式会社 さんから発売されています。
栄養と水分の両方を摂取することが可能です。
詳細は 前の記事 をご覧ください。


生活期にある方は認知症があってもなくても
咽頭期ではなく口腔期に困難があることが多いので
実は、こちらの商品は生活期にある方の食べることの困難
とりわけ表面化していないだけで現場あるあるの「誤介助誤学習」を改善するために
最適の栄養補助食品だと思っています。

ストローでご自身で吸っていただいたり
こちらが適量をプッシュすることから始めます。
必要であれば、リフラノンという専用の凝固剤でムース状にすることもできますし
温度やリフラノンを入れてから放置する時間を調整することで硬さの調整もできるので
これ一つでかなり幅広い状態の方に適応可能な商品です。


2)「ブイ・クレスCP10」ニュートリー株式会社さんから発売されています。

開封すると、こんな風に離水していることが多いので取り扱いには注意しています。

スライス法を使いやすい形状をしていますが
私がよくやるのは、離水した水気を切ってからスプーンで細かくクラッシュして提供します。

取り込みの練習をする時にこんな風にスプーンの先にちょこっと盛ってから提供することもありますが
アイソカルゼリーに比べて、ツルンとしているので対象者の状態像によっては危ないこともあります。

商品の詳細は、 https://www.nutri.co.jp/products/vcresc_j/ からご確認いただけます。
CP10は、水分は含まれていませんが
小さなこれ1個で、エネルギー110kcal・たんぱく12gと高栄養を摂取することができます。
スライス法を使うこともあれば
むしろ、スライス法では危険なこともあるので前述したように
水分を切ってからクラッシュすることで粘性を少し上げて提供することもあります。


3)「アイソカルゼリー」


写真は、新しく発売された「たんぱくプラス」という商品ですが
もともと、あずき味・スイートポテト味・とうふ味などのベースとなる商品がありました。
詳細は、「 アイソカルブランドサイト 」をご参照ください。
また、実際の介助方法の展開の概略を
「アイソカルゼリーたんぱくプラスが発売されました」の記事にて記載しましたので
こちらもご参照ください。
 
このように
近年の栄養補助食品「何を」の部分では目覚ましい開発がなされていて
他にもたくさんの栄養補助食品が発売されるようになりました。
(同じことは 靴 についても言えます。
 昔はリハシューズというと、茶色の商品1点だけでしたが
 近年は介護シューズという名前で優れた商品が多数開発・販売されるようになりました)

食事介助とは
「何を」「どのように」 食べていただくか
ということでもあります。
「何を」の部分がこれだけ発展してきたのに
残念なことに「どのように」という部分ではまだまだ旧態依然とした介助にとどまっているのが現状です。
曰く、ムセの有無しか確認しない介助、ムセを食べ方の判断基準にしている、食べ方の観察をしていない、介助者の気になるところを表面的に修正しようとして本質を見誤った判断をしている。。。などなど書き出せばキリがありません。。。

すべて、介助者側の問題です。
だからこそ私たちが変われば、認知症があってもなくても生活期にある方の食べ方は改善されます。
誤嚥性肺炎に罹患する人ももっと少なくなり
介助がラクになり
介助に要する時間も短縮されます。

「ちゃんとした介助をしたいけれど時間がないからできない」
「認知症なんだから誤嚥性肺炎は仕方ない」
過去幾多も面と向かって言われてきた言葉です。。。
事実はむしろ逆で
ちゃんとした介助ができないから時間がかかるし、誤嚥性肺炎になってしまうのです。
表面化していないだけで(表面化していないというとことにも本質的な問題があると考えています)
全国あちこちの施設で現実に起こっていることです。
たぶん、言葉にしないだけで思いを飲み込んでいるご家族も少なくないだろうと思っています。
(事実、複数の場でそのような声を聞いたことがあります)

「食べる」ということはADLの最後の砦
認知症のある方や生活期にある方が唯一自身でできる行為であり
生命に直結している行為であり
ご家族との絆を紡ぐ機会でもあります。

「ためこんで飲み込んでくれない」
「口を開けてくれない」
とは、講演後の質疑応答でよく聞く質問ですが
多くの場合に改善可能です。
高齢者は口腔内にちょっとしたウイークポイントを抱えています。
ですが、それを拡大再生産してしまっているのは私たちの側です。
ちょっとしたウイークポイントはウイークポイントのままで食べる能力を発揮し続けていただけるか
ちょっとしたウイークポイントを重大な食べ方の問題にして食べる能力を発揮困難にしてしまうか
私たちが選択できます。

アイソカルゼリーたんぱくプラスが発売されました


ネスレさんから
アイソカルゼリーたんぱくプラスという商品が発売されました。

なんと!
この小さなゼリー1個で100kcal・タンパク9.5gが摂れます。
今までのアイソカルゼリーはタンパク3.0gでしたから
すごい商品ですよね。

味もちゃんとブドウとパインの味がします。
テクスチャーは、ちょっともっちりしてるから、
しっかりと舌で硬口蓋に押し付けて食べることが要請されます。

アイソカルゼリーは
介助方法に応用が効くのもオススメです。

食事介助において
スライス法も使いますが、必要に応じてもっといろいろな介助方法をしています。


(写真を撮るためにスプーンがちょっと傾いていますが)
こんな風に、あえてスプーンの先にだけ少しこんもりと食塊を載せることで
準備期の改善(上唇での取り込みを強化)がスムーズになることがあります。

また、スプーン介助だと変なクセ(誤介助誤学習)がついてしまっている方の場合には
箸でゼリーをつまんで介助することで食べ方の再学習ができることもあります。

栄養的に、このゼリーを食べて欲しいけど
形態的に、ちょっと難しいようなケースでも


上の写真のように
スプーンで崩してよく潰してから提供すれば食べられるようになるケースもあります。

商品の詳細はこちらをご参照ください。


発売元のネスレさんのサイトにも掲載されています。
アイソカルブランドサイト
アイソカルゼリーたんぱくプラス紹介サイト
もご参照ください。

アンチヒーロー「覚悟と力」


TBS日曜劇場「アンチヒーロー」を見ています。

長谷川博己演じる主人公が3話で若手弁護士に言った言葉です。
「冤罪になってしまったのは、誰のせいでもない。
 覚悟と力がない、お前の責任だ。」

覚悟と力
そうなんですよね。
プロとアマの違いって。

力というのは、
ここでは弁護力のことを言ってるんだと思う。
もちろん、法廷での発言だけでなく、それらを支える地道な情報収集も含めての。

働き方は人それぞれだけど
覚悟と力がある人とそうでない人は全然違います。

覚悟は、経験を積むにつれ研ぎ澄まされ
力も、経験を積むにつれ磨かれるけれど
年数を重ねれば、覚悟も力も身につくわけではない。





かきこみ食べ→小さいスプーン?根底にある問題


かきこみ食べをする方ってよくいると思いますが
対応としてどうするかというと
たいていの場合に
かきこみ食べをしないようにと、箸や小さいスプーンが提供されるかと思います。
でも、それでかきこみ食べが解消されたかというと
小さいスプーンでもかきこみ食べをしてるんですよね。。。
当初の問題設定に対して実効的な対策となっていないのに
そこはスルーされるという。。。
そして、かきこみ食べも解消されないし
当初、なかった別の問題、例えば、吸い込み食べや誤嚥といった問題が
新たに出現してしまいます。
実際に、先の記事「かきこまずにすくって食べるトレー」で紹介した方は
かきこみ食べ→小さいスプーン→もっとかきこみ食べ→誤嚥性肺炎
に至ってしまいました。。。
現場あるあるです。。。

こういった、パターン化した対応ができるということは
〇〇という時には△△する、というパターン化した思考回路がベースにあるわけで
パターン化した方法論を単に当てはめているだけで
目の前にいる方の状態像を的確に把握できているわけではないのです。
根本的な問題はここにあります。

逆に言えば
先の記事で紹介したトレーだって万人に通用する方法論ではありません。
当然のことですが。
ただし、紹介した事例にはドンピシャ!的を射た対応だった、
つまり、事例の状態像を的確に把握できていたことの証左だったわけです。
ここで、誤解されがちなのですが、
私がカンタンにやってるからって、やってることが簡単なわけじゃありません。
詳しくは書きませんが。

その犠牲になっているのが対象者の方々です。。。

逆に言えば
だからこそ、私たちが変われば対象者の方も変わるんです。

ここに、未来への希望があります。
私が情報発信する意義もここにあります。

つまり、養成の問題なんです。
 
私の話は具体的です。
聞いた人が汎化できるように思考過程を明確化しています。
自己努力を惜しまない人に必要な情報提供ができるレアな話です。
講演あるあるの
単なるハウツーではありませんし、
理想論・抽象論だけを語る(騙る)こともありません。
理想を具現化してきた事実をお伝えできます。

食事介助に困っている人
食事介助をもっと勉強したい人
6月下旬に誰でも参加できる講演が開催される予定です。
詳細が決定次第、こちらでもお知らせいたします。
 

ポジショニングに関する現場あるあるの誤解2


自分が気になるところしか見ていない。
しかも、そこを直そうとしてクッションを当てる
という思考回路は
メタ認識として
認知症のある方のその他の生活障害やBPSD、食事介助に関しても言えることです。

膝を伸ばそうとして、目一杯にクッションを当てるけれど
クッションを外せば、一気にギュッと膝が曲がってしまう状態を
必ず自身の目で見ているはずなのに疑問を抱けない。。。

だって
クッションで見た目を誤魔化してるだけじゃん?
一生懸命続けてもどんどん筋緊張が亢進し変形拘縮が悪化し
クッションを当てるのも大変になっていくだけじゃん?

そんな方でも
全身のアライメントをきちんと観察し
何が起こっているのか
その方にとってのキーポイントを洞察できれば
クッションをどこにどのように当てたら良いのかが
一本道のように浮かび上がってきます。

そして
設定直後から筋緊張が緩和して
今までびくともしなかった膝が力を入れずとも開くようになります。

そういう体験を積み重ねると
間違ったポジショニングで
対象者の方の状態を悪化させてしまうことが起こり得る。
ということが実感としてわかるようになり
自身の関与の適切さを問い直さざるを得なくなります。

間違ったポジショニングとは
気になるところを修正しようとして最大可動域いっぱいにクッションを当てる
ようなやり方です。

間違ったやり方をしてきてしまった方でも
ちゃんと教えてもらうことでちゃんと実践し直すことができるようになります。

そして
ポジショニングをきっかけとして
認知症のある方への常識的に定着しているいろいろな方法論を
見直すことができるようになります。
つまり、メタ認識の変換が起こるのです。

6月29日の研修会では
実際の事例の写真を見てもらいながら具体的にご説明します。
お申込み・お問い合わせは、ー こちら ーをご参照ください。