生活期のポジショニング術、伝授します(6)側臥位設定のポイント


側臥位では
必ず肩甲帯〜骨盤帯にクッションを設置して寄りかかれるようにしましょう。
寄りかかる=身体を預けられる=筋の姿勢保持の働きを休めることができる=筋緊張緩和する
からです。

ここで気をつけなければいけないことは
完全側臥位をとらせてはいけない。ということです。
完全側臥位はベッドに接する身体の支持面がとても狭く不安定な姿勢です。
また、下側になっている上下肢を引き出しておかないと
圧迫されて橈骨神経麻痺による下垂手や腓骨神経麻痺による下垂足を起こしてしまうこともあります。

 * 橈骨神経麻痺 と 腓骨神経麻痺 はそれぞれのページをご参照ください。
   
30度側臥位が推奨されていますが、
最も重要なことは身体を面で支えるということです。
身体を面で支えた上で重心の位置を変えていけば良いのです。

変形・拘縮があったり
筋緊張が亢進していれば
身体を面で支えることが難しくなります。
一見、ベッドに身体が接しているように見えても
筋緊張が亢進していれば、
支持面が狭くなりますし筋肉内を走る毛細血管も拡張しにくいので循環障害も起こりやすくなります。

側臥位は不安定になりやすい姿勢ですので気をつけていただきたいものです。
ポイントは、
1)肩甲帯〜骨盤帯をきちんとクッションで支える
2)下側の上下肢はきちんと引き出す

ということです。

 

コメントを残す

メールアドレスは公開されません