食事でむせた時の対応

食事場面でむせた時に的確に対応できる人はまだまだ少ないのが実情です。
むせた時に、背中を叩いたりさすったりしたり食事を中止してはいけません。
むせた時には、まず何が起こっているのかを確認し状態に応じて対処します。

確認すべきは気道の狭窄の程度です。

そもそも、むせとは何か
誤嚥した時に気道に入ってしまった異物を
声帯が激しく内外転し呼気のパワーで喀出しようとする作用のことです。
つまり、誤嚥がなければむせも起きませんが
むせは異物喀出作用なので強く激しいむせは異物喀出作用の高さを示しています。
大きなむせに遭遇すると驚いてしまうかもしれませんが良いことなのです。
いまだに、強く激しくむせている方に「その人の食事は中止して!」と指示するような人もいますが
大きな間違いです。
呼気の介助をしてしっかりとむせ切っていただき
声の声明さを確認できれば普通通りに食事していただいて良いのです。

むせられるということは気道の狭窄が部分的である、空気の通り道があるということを意味します。
だから呼気の介助が有効なのです。

ところが、チョークサインなど窒息、気道の完全閉塞が起きてしまった場合には
呼気の介助は無効です。
空気の通り道が完全に遮断されているからです。
気道が完全狭窄している場合に確認すべきは意識の有無です。
意識があれば背部叩打法やハイムリック法で異物の喀出を試みます。
意識がなければすぐに胸骨圧迫を試みながらAEDの用意をし
施設であれば緊急コールと救急車手配をします。

むせへの対応ではありませんが
関連して少し窒息時の対応について記載していきます。

先日、救命講習を受けた時に教えてもらった時に
「あぁここは盲点だな」と思ったことがあって
それはベッドの上で胸骨圧迫をすることです。
確かに人によっては柔らかいマットレスを使用していることもあって
それだとせっかく胸骨圧迫をしてもマットレスが沈み込んでしまって圧迫になっていない
ということが起こってしまう。
だから硬い床面に寝かせて行うようにと指導を受けました。
確かに確かに。。。

時々、見聞きするのが
窒息した時に吸引による異物除去に時間をかけるケースです。
吸引で異物を除去できるケースもあるとは思いますが
吸引チューブの直径は小さいので異物を除去できずにかえって気道の奥に押し込んでしまうことも起こりますし、何より意識消失しているということは脳に酸素が行き渡っていないことを示すので一刻を争う事態です。
胸骨圧迫を行うことで酸素を脳に供給することの方が優先です。
大抵の施設にはAEDが設置されていると思いますので
AEDを使って救急隊の到着まで胸骨圧迫を交代しながら続けるようにと指導されました。

胸骨圧迫は、どの程度の速さや強さで押すのかとか押し方は実際に練習してみないとわかりません。
「普通救命講習」については、消防署で開催している講習会を個人で受けることもできますし
施設に出向いての講習会もしてくれますから施設に提案してみるのも良いでしょう。


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