介助者側に頚部回旋したらスプーン操作を見直すべき

 

食事介助をしていると
介助する人の方に顔を向ける対象者がいます。

対象者の隣90度の位置に座って食事介助をする時には
対象者の口元に真っ直ぐにスプーン先を向けるためには
介助する人が少し手首を曲げるようにする必要があります。

慣れてしまえばなんてことはない動作ではありますが
対象者の食べ方をきちんと見ようとしないと
介助者にとって楽なように動作をしてしまいがちです。

そうすると
対象者の方が斜めに向けられたスプーン先に適応しようとして
顔をスプーン先に向けた結果
頭部が介助者の方に回旋してしまうのです。

つまり、対象者が不適切なスプーン操作に合わせてくれている
ということが起こっているのです。。。

下の写真は、私が執筆した
「 認知症のある方も食べられるようになるスプーンテクニック 」
という本の中で説明しているページです。

日総研出版「認知症のある方も食べられるようになるスプーンテクニック」p.38より

重度の認知症のある方だって
「そんな介助は食べにくいからやめてよ」とは言わずに
ご自分にできることをしてその場が少しでも食べやすくなるように
適応しようとしているのです。

でも、片麻痺のある方で非麻痺側に頭部回旋してしまうと
危険な場合もあります。
(例えば、左片麻痺のある方に、介助者が右側から介助するような場合
 麻痺している側を主に使って飲み込むことを要求していることになってしまいます)

参照:おくちで食べる.com
  「第27回 横を向いた状態での飲み込みはどう変化するか?」


 

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