食事介助をしていて
引き抜いたスプーンに食塊が残っている
ケースに遭遇したことのある人は少なくないと思います。
スプーンは、中央がくぼんでいますから
上唇を丸めてとりこむことができないと
くぼみの部分に食塊が残ってしまいます。
口唇は
ただ単に閉じたり開けたりしているわけではないのです。
じゃあ、なぜ、上唇を丸めてとりこめないのか?
私たちの不適切なスプーン操作に
適応しようとして自らの食べる能力を落としてしまったのです。
上の写真のように
スプーンを斜め上に引き上げたり
上の歯でこそげ落としたりすると
上唇を丸めてとりこめなくなってしまいます。
そして、このような介助を続ければ
頚部はどんどん後屈し、体幹も後傾してしまいます。
詳細は「 基本のスプーンテクニックとコップ操作 」をご参照ください。
下唇もしくは前舌を
スプーンの背でしっかりと押して
上唇が丸まるのを確認してから
スプーンを水平に引き抜くような介助を心がけてください。
見事に食べ方が変わるのを確認できると思いますし
お身体が硬い方でなければ
スプーン操作をした時に
頚部前屈の動きが出たり
体幹を前傾する動きが出てくるのを確認できるようになると思います。
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