移乗動作は
できるだけ自立した方が生活の幅が広がります。
けれど
生活場面での自立度を維持するために
リハの場面では敢えて全介助を選択することもあります。
ごく軽い麻痺やあるいは動かしにくさがベースにあると
移乗動作を自立しようと努力するが故に
身体を効率的に動かせずに
必要以上に身体を硬くさせてしまう
余分に力が入ってしまうという状態像の方がかなり多くいらっしゃいます。
そのような場合には
「立って」「頑張って」とは言わずに
「力入れないで」「膝を伸ばして」と言ってきちんとご自身の足で立ってもらう
という体験を移乗動作の中でしていただきます。
認知症の有無に関わらず
お年寄りの場合には実は筋力低下は結果として起こる場合が少なくありません。
身体の働きが過剰努力によって有効には機能せず動かしにくくなり結果として動く機会が減り筋力低下が起こる。
このような場合に身体の働きを高めるリハをせずに筋力強化だけすると逆効果になってしまいかねません。
今は移乗動作も様々な方法が工夫開発され、その練習をすることは必須です。
努力して動作習得することは大切なことですが
単に動作習得できたかどうか、だけではなくて
動作遂行に必要な身体が的確に機能しているかどうかも常に確認しながらリハビリテーションすることが必要です。
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