ポイントは「対象に語らせる」という工夫です。
- 家電製品
MCI(軽度認知機能障害)の方でも、難しいこともあるのが家電製品の扱いです。
メモに操作方法を書いてもなかなか使えるようにはなりません。
言葉での説明に頼るのではなくて、扱う対象(ここでは洗濯機)そのものに使い方を語らせます。
操作方法の選択肢は減りますが、
使う機能に絞って、ボタンを押す順番に1・2というシールを貼ります。
- リモコン
こちらも使える機能の選択肢は減りますが、
「電源」あるいは「入」「切」のみの表示のシールを貼ります。
例えば、エアコンだったら細かな室温調整はできなくても最低限の電源を入れる・切る
操作ができる方は多いものです。
冷房と暖房の取り違えも防ぐことができると思います。
- お薬カレンダー
お薬カレンダーは、安価で便利ですが
もう1工夫するともっと便利で安心していただけます。
それはカレンダーのポケットに「飲みました」というシールを貼っておく
曜日の横に日付を書いておくという工夫です。
お薬を曜日と時間帯ごとにあらかじめ分けて入れておくと
「飲みました」シールは隠れて見えませんが
薬を取り出しすと「飲みました」シールが見えるようになります。
100均でもマグネットシートが売っていますので
お薬カレンダーを冷蔵庫に貼り付け
曜日の隣に日付を書いたマグネットシートを貼っておきます。
薬袋に日付を書き入れれば、その都度確認することも容易です。
- 履きやすい靴下
ラソックスのL字型靴下や無印良品の足なり直角靴下(3足690円)
を選ぶと、目に見える「形」がどの向きで履くのかを伝えてくれます。
また、通常市販されている靴下でも色無地の靴下を選ぶのではなくて
踵の部分が模様がない、あるいは踵だけ色が違うなどの「色・模様」が踵を強調している靴下を選ぶことで履きやすくなる場合もあります。
いっそのこと、靴下に踵もなくつま先もない、
どの向きで履いてもOKという靴下を選ぶのもテですね (^^)
こちらは「あゆみ」の「のびのび靴下」です。
履き口も素材全体もよく伸びるので、むくみのある方が履いても楽です。
- 洋 服
構成障害があると、洋服の前後や上下などが混乱してしまう方も多くいます。
けれど衣類を選択することで
構成障害は重度でも前後や上下を間違えずに着ることができる場合があります。
同じTシャツでも、上のTシャツの方が色とデザインから前見頃が強調されています。
色無地のTシャツだと、視覚的手がかりが少ないのです。
- 日課の表示
「ご飯はまだ?」
「今何時?」
という方は少なくありません。
お部屋のどこに時計があるのか覚えていられない方もいます。
そんな時にケースごと持って移動できる時計とメモです。
材料はすべて100均でそろいます。
メモはカレンダーの裏側を使っていて、その方に必要な日課を書き込んでいます。
人によって
アナログ時計の方が時刻を認識しやすいか
デジタル時計の方が認識しやすいかは異なりますし
時刻を知る目的が何なのかによってもどちらの時計を選ぶのかは異なります。
時間経過を直感的に把握するためにはアナログ式時計の方が優れていますし
任意の時刻に為すべき事をするためであればデジタル時計の方を選択することもあります。
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