ポジショニングしたら
写真を撮って部屋に掲示する人はたくさんいると思います。
私はもう1工夫して
クッションそのものに設置場所を書いたテープを貼付しておきます。
(膝の下、肩〜肘の下など)
さらに、今は養生テープでもガムテープでもカラフルなテープが販売されていますから
仰臥位・右側臥位・左側臥位、離床時と姿勢によってテープの色を変えています。
文字の読みやすさを考えて
テプラで色を変えて上から透明テープで固定
という方法も試しましたが、高機能の透明テープでないと
扱いにくく、剥がれやすかったので
結局、ガムテープにマジック表記に落ち着きました (^^;
ただし、ガムテープは剥がす時が大変ですから
養生テープの方が綺麗に剥がせます。
高機能高価格のクッションには養生テープを選択して貼り方に工夫をします。
剥がれにくいようにテープ同士を重ねるようにしています。
例えば
仰臥位に使用するクッションには
クッションの裏表両面に(例えば)水色のテープを貼って
そのテープに「右膝下」「左膝下」「下腿の下」などとマジックで書いています。
右側臥位には色を変えて(例えば)ピンク色のテープに
「膝の間」「肩甲帯〜骨盤帯」と書いています。
姿勢ごとに色を変える
設置場所はテープに書いておく
という工夫をしています。
使うものに使い方を書いておく
対象に語らせる という方法をとっています。
迷った時には掲示してある写真で確認する。というわけです。
また、できるだけ設置するクッションの数が少なくなるように工夫します。
膝下にクッションを設置する場合も
右膝用と左膝用と2個用意するのではなくて
右膝用と左膝用を固定して「膝下」用のクッション1個とします。
左右を間違えないように、クッションに「右膝」「左膝」と書いておくようにしています。
設置する人の負担が少なくなるように
パッと見てパッとわかる、すぐに設定できるという工夫です。
間違えて設置しないように、使わないクッションは片付けるようにしています。
私以外の人がポジショニングする機会が多いのですから
変則交代勤務・不特定多数の人の
1)設定への負担を減らす
2)間違えないように、迷いにくいように
設定の工夫をする
ということをしています。
よく、「他職種がちゃんとポジショニングを設定してくれない」
という声を聞きます。
気持ちは、よくよく分かりますが (^^;
まず、こちらができる努力をすべきです。
その努力とは
1)他職種が迷うことなく楽に設定できるように考慮する
2)設定によって、対象者も他職種も「楽になった」実感が持てるように
結果を出せるポジショニングをする
ということです。
「良肢位保持」といくら語っても
(えてして、ちっとも良肢位になっていなかったりするのですが)
お身体を動かすたびに、重くて硬くて、設定そのものが大変だと
「何のために」やっているのか、わからなくて
形だけになったり、テキトーになったりしてしまうのも
わからなくはありません。
適切なポジショニングができれば
必ず、その場で結果が出ます。
ガチガチだったお身体がふわ〜っと動かせるようになります。
当初、設定そのものを嫌がって手を払いのけるような仕草をしていた方でも
だんだんと拒否の程度が軽くなり、そのうち拒否しなくなります。
「身体が楽になった」
と実感できているのだと思います。
中には、それでも、なおかつ
ポジショニングをちゃんと設定しようとしない職員もいなくはありませんが、
それはその人固有の問題であり
大抵、他の事柄に対しても同様の対応をしている人なので
それは、リハ職が対処すべき問題ではなくて
その人自身とその人の上司が対処すべき問題です。
ところが、他職種の上司もいろいろで
わかっていない人もいれば
わかってはいるけれど敢えて今は触れないようにしている人もいます。
こちらもこちらで上司に相談すべきですが
こちらの上司もいろいろです (^^;
そんな時にどうしたら良いか
いつまでも手をこまねいているだけでは
対象者の方の不利益につながります。
意図的にポジショニングをきちんと設定しようとしない人に対して
だからと言って、直接的な行動変容を促すような関与をすると
かえって攻撃されたり、有る事無い事吹聴されたりしますから
黒船効果を狙うと良いと思います。
つまり、周囲の人がみんな適切にポジショニングができるのに
その人がしない、となると明らかにその人の落ち度だということになります。
よっぽどの人でなければそのような事態は回避しようとして
仕方なくでもちゃんと設定するようになります。
つまり、徹頭徹尾、自分自身が
まず適切なポジショニングを設定できるようになることが
常に必要なのです。
適切かどうかは
ポジショニング設定前後の筋緊張の変化で確認できます。
きちんと設定したつもりなのに
筋緊張が変化していないどころか、かえって硬くなっている場合には
自身の設定の適否を検討できるようなセラピストになりましょう。
この部分が一番の問題であることの方が圧倒的に多いものです。
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