実習がクリニカルクラークシップ(CCS)に移行したことに伴い
今後ますます就職先での卒後養成をどう組み立てていくかということが
ますます問われるようになると考えています。
資格のない学生が
安心して安全に体験学習が行えるようにするために
卒前の実習がCCSへ移行するのは理の当然なのでしょう。
一方で
従来型の実習に比し、
どうしても主体的な取り組みとはなりにくい構造でもあります。
つまり、学生としての体験学習はしたが
一人の療法士としての体験学習をしていない人を
どのように職場で従事させるか、養成していくかという問題が
起こってはいないでしょうか。
職場によっては
かなりシステマチックに卒後養成に取り組んでいる施設もあるようですが
今後卒後養成の充実度のばらつきが顕在化してくるのではないでしょうか。
今はどの分野の人も忙しい日々を送っている人ばかりだと思います。
一方で働き方改革が進められ(このこと自体はもっともなことですが)
皮肉にもより一層時間的制約が厳しくなったと感じている人もいるのではないでしょうか。
私が就職した頃に比べると
論文をオンラインで読めるようになったり
本も多数出版されるようになり、動画も付属していたり
研修会も協会や士会以外の民間の研修会主催団体が多数あるし
職種横断的な勉強会もたくさんあります。
学ぶ環境はものすごく豊かになってきたと感じています。
学ぼうとする人はどんどん学べるような環境が整ってきている一方で
そうでない人もますます増える構造にある。。。
どんな世界もピンキリですし
2:6:2の法則もありますし
自己責任ですから言ったってキリがないし
組織として、専門職としての最低限担保したいラインをどこに置くのかが
問われるようになってきたのではないでしょうか。
もう既に作業療法士は居てくれればありがたいという職種ではなくなっています。
大きな規模の施設にも、小規模の施設にも
個々それなりの課題が顕在化されつつあるのではないでしょうか。
あちこちで開催される研修会の大多数が机上の知識伝達型です。
専門職として、知識の習得は必須ではありますが
「聞いたことがある」レベルにとどまってしまうようでは
臨床家として実践に活用できているとは言えません。
臨床家は
結局のところ、OJTで育っていくものと感じています。
知識と技術は、その時々で深め広げていくもの。
問題設定の問題に絡め取られずに
手段と目的の混同やすり替えに自覚的になれるようにするために
どうしたら良いのか
私が
どの分野にも共通する、臨床家として
最低限これだけは絶対に習得しておくべきと考えているのは
目標設定です。
目標設定さえ目標というカタチで設定できれば
なんちゃってOTにならずに
自分で自分を育てていける
対象者の不利益を回避することができると考えています。
目標設定については、こちら にまとめてありますので
どうぞご参照ください。
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