スクラッチアートの良さ

 


塗り絵は、
リハやケアの分野で認知症のある方に多用されているActivityのひとつです。
「色を塗るだけだから簡単にできるはず」と思われているのが理由でしょうか。
多くの人が「できること」という観点でActivityを探します。

私は、Activityは「特性」の観点を優先して探すようにしています。
詳細は、 Activity選択の考え方 をご参照ください。

仕事的活動よりも表現活動が好き・綺麗なものが好き
という方の中に
塗り絵を提供しても能力が追いつかない
あるいは、不安が強くて塗り方が心配になってしまうという方もいらっしゃいます。

そうなると、仕上がりが今ひとつだったり
塗ることを楽しむ・工夫するどころじゃなくなったりしてしまうこともあります。

塗り絵の前段階として
おすすめなのが、こちらのスクラッチアートです。

線をなぞって削っていくと
削った分だけ色が出てきます。

やったことのフィードバックがその場であるので
「できた!」という達成感を継続的に感じることができます。

塗り絵だと「塗る」のが心身の負担になってしまう方も
「線をなぞる」だけで色が見えるので負担が少なくてすみます。

また、塗り絵の場合には
塗り損ねが目立ちますが
スクラッチアートは、塗り損ねても目立ちにくく
塗りつぶしてもいいし、塗らなくてもそれなりに綺麗に見えるので
遂行のムラがあっても目立ちにくく、かえって味わいに見えるのも良いところです。


不安の強い方も
「白い線の上をなぞって削る」という1工程を
職員に確認するのではなく、自分自身で確認しながら遂行する
ということに集中しやすくなります。

ダイソーで購入しました。
いろいろな種類が発売されていました。

失敗が失敗として目立ちにくい
でも綺麗
工程は1つのみ
スクラッチアート

細かな模様と
図と地のコントラストが高いので、眼精疲労には要注意です。

 

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