
以前は、つかまり立ちができていたのに
だんだんと、つかまり立ちができなくなってきた方に対して
ちゃんと評価しているでしょうか?
案外「下肢の筋力低下」と思い込んでいる人は多いものです。
実際に立ち上がり方を評価すれば
下肢の筋力はMMTで4はある。
でも、体幹と骨盤が分離した動きができないために
立ち上がる時に重心が後方へ変位してしまう方もいます。
そうすると本人も介助者も大変ですし
立位での抗重力伸展活動が行いにくくなってしまい
下部体幹から崩れてしまいます。
下肢の筋力低下のように膝から崩れるのではなく
下部体幹から崩れて次に膝が崩れていくのです。
結果だけを見て、下肢の筋力低下というのは事実とは異なります。
このようなケースは
生活期において、とても多いのに
あまり気が付かれずに見過ごされている現状があります。
立ち上がれない、立位保持が困難 → 下肢の筋力低下 → 筋力強化
というふうに、評価もせずにパターンだけ当てはめる人は少なくありませんが
評価していないので、的外れの見立ての元に行った対応になっていますから、当然結果も出ません。
本当であれば、そこで自身の見立ての適否について心配になって確認しても良さそうですが
多くの人はなぜか、評価もしていないのに自身の見立てには自信を持っていて
見直しをしようとしないんですよね。。。
下部体幹の使い方の再学習をすると
ちゃんと軽介助で立ち上がれるようになり、立位保持も可能となります。
骨盤と体幹を分離させた状態で体幹の伸展ができることが重要です。
そして、この体幹の働きは
立ち上がりや立位保持だけでなく移乗動作や座位姿勢、臥位姿勢にも関連しています。
今までのリハやケアの常識に縛られることなく
まず、今、目の前で起こっていることをありのままに観察することから始めましょう!
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