どうポジショニングをしたら良いのかを、
考えるよりも、まず先にすべきことは観察です。
対象者の臥床姿勢を真横から、そして足元から眺めて
全身を観察します。
上肢・下肢を動かして、他動運動時の抵抗感を確認します。
この、とても大切なステップをすっ飛ばす人って
とっても多いんですよね。
だから、「自分の気になるところだけを表面的に修正しようとする」ような
ポジショニングをしてしまうことになるんです。
まず、全身を観察します。
特に、現場あるあるの下記のポイントを見落とさないように観察します。
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現場あるあるなのに、見過ごされている部分は
1。骨盤の傾き
2。肩甲骨の外転・前方突出
による仰臥位の不安定性です。
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現場あるあるの誤った対応は
1。仰臥位で過剰に股関節を外転・膝関節を伸展させる
2。仰臥位で骨盤の傾き・肩甲帯の不安定性に対処しない
3。側臥位で肩甲帯〜骨盤帯を支えるクッションを設置しない
4。側臥位で下になっている上下肢を引き出さない
(完全側臥位をとらせている)
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いかがですか?
骨盤が左右どちらかに傾いて身体が捻れていませんか?
その状態のままで股関節を外転させたり膝関節を伸展させてはいませんか?
円背があって肩甲骨が外転して前方突出して
背骨だけで身体を支えているような状態になってはいませんか?
身体がコロンと左右どちらかに転がったり
肩甲帯とベッドの間に隙間ができてはいませんか?
まず、最優先で対応すべき部分です。
その後に、優先順位に沿って設定していきます。
その後に、全身のアライメントを観察します。
次に、優先事項に沿って設定していきます。
通常は、筋のリラックス・姿勢保持のための働きを
クッションで代用させるように考えますが
褥瘡のある方や褥瘡予防対応を優先する必要のある方の場合には
そちらを優先させた対応をします。
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