折り紙が向かない理由

 


私は、重度の認知症のある方のActivityとして折り紙は難しいと考えています。
七夕などでお馴染みの輪くさりを作ることも難しい方が多いです。

詳細は上の記事をご覧いただきたいのですが
折り紙を上手に仕上げるためには
・角と角、縁と縁をズレないように合わせて折ることができる
という能力が必須です。

けれど、アルツハイマー形認知症のある方は
定義上高齢者なので手指の巧緻性が低下している場合が多くあります。
ズレないように合わせて折ろうと思っても
身体が思う通りに動かないので
綺麗にできない、場合によっては折り進めることが難しくなってしまいます。

また、アルツハイマー型認知症以外の認知症でも
構成障害があると
折り方を説明する時に
隣の職員が一緒に折って「ここをこうしてこうやって」という説明を認識・再現することが困難です。

できないことをやってもらい
仮にできなかったとしても、刺激になるからやった方が良い
とは私にはどうしても思えません。

立場を変えて自分に置き換えてみて
刺激になるから
「数学は論理的思考力のトレーニングに良いから」
「外国語を学習するのは文化の違いを知るのに良いから」
と言われて行う人がどれだけいるのでしょうか?

日々の暮らしだけで
失敗体験・喪失体験を積み重ねていく認知症のある方に対して
不必要に余分にそれらの体験をしてほしくはありません。

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