ネットである施設が食事介助を拒否された場合に介助をしない
という判断をしたという記載を見ました。
う〜〜〜ん。。。
対象者の方が拒否したのは
食べることなのか
食事介助の方法なのか
尋ねられ方なのか
という問題が混同されているような気がします。。。
私の30年以上の経験で、本当に食事、食べることを完全に拒否したのは1例だけです。
しかもうつ状態で抗うつ剤を投与しながら関与して自力摂取に至りました。
つまり、本当の意味で自身の意思で食べることを拒否した方に遭遇したことはありません。
これって食事介助に限らず
認知症のある方の現場あるあるの問題です。
介助というのは関係性の中で起こることなので
何にしても、結果は相対的なものです。
とりわけ、食事に関しては
介助する側の問題が相当大きいのに
認知症のある方のせいにされているという現状について
問題提起をし続けている立場としては何だかなぁ。。。という気持ちがします。
「食事を拒否した方には介助しない」という経営判断をしたことについては
推測できることは多々ありますが、それは私の考えであって
当該施設の経営者の考えは全くわかりませんからなんとも言えませんが。。。
発せられたコトバを根拠にするというのは
何もその施設のその判断に限らず
作業療法士だって、
目標設定する時に対象者の「やりたいことをやる!」「希望を叶える!」と言明してる人もいますし
ある職種の管理者は「意思表示を徹底的に聞き出す」って公言していましたし
珍しいことではないのだと思います。
言葉にして尋ねて初めてわかることもたくさんあるけれど
言葉だけを根拠にする対応はいかがなものかと思います。
認知症のある方とのコミュニケーション
とりわけ、言語的なコミュニケーションには工夫が必要で
その実際について考え方と展開例を言明したのはおそらく私が最初です。
私の講演を聞いてくださった方の中には実践に取り入れてくれている人もいると思いますが
まだまだ少数派で、現場で圧倒的に多いのは
「褒めてあげる」「否定しない」「優しく」といった旧態依然とした対応だと思います。
私の提案について、まだご存知ない方は
「声かけの工夫さまざま」をご参照ください。
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