この本は大好きなとても大切な本で
折につけ繰り返し読んでいる本なので
だいぶ年季も入っていますが (^^;
その都度新たな発見もあり、私の宝物です。
「 ゲド戦記 IV 帰還 」の中で、
コケばばは、確かに魔法使いではないけれど
魔法使いとそうでない人を見分ける目は持っていたし
村の人たちを助けてもいた。
テナーとテハヌーとゲドも助けていた。
かつて大魔法使いとして
たくさんの人々を救い導いてきたゲドが
魔法使いとしての力を失い
ただ一人の人として生きることの困難を乗り越える過程で
テナーとともに、テハヌーとカレシンに命を救われる。
「帰還」の最後では
ゲドとテナーとテハヌーが
今度はコケばばの命を助けます。
ゲドはコケばばを助けながら
同時に周囲の人をも助けることを考えます。
そこで呟く言葉があります。
「なぜ、わたしたちはこんなことをするんだろう?」
この言葉は若い時の私にはわからなかった。
でもなぜか心に残った言葉で
最近になってようやく意味がわかるようになってきました。
本の最後はテナーの言葉で締めくくられます。
「わたしたち、あそこで暮らしていけるわ、きっと。」
暮らそう、ではなくて
暮らして「いける」
私はこの本のラストシーンが大好きです。
朝日の中でテナーが静かに呟くこの言葉。。。
すべての人への応援歌になっていることを感じます。
日々の暮らしが
時間という縦軸と
人との関わりという横軸とで
紡ぎ出され織り合わされていく。。。
今日は久しぶりにゆっくりできそうな休日だから
これから読み直してみよう (^^)
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