声かけ再考:感覚ー判断ー行動

 


認知症のある方に対してトイレ誘導をする時に
どんな声かけをしていますか?

私が「トイレに行きましょうか?」と尋ねた時に
認知症のあるAさんが「ううん、行かない」と答えたから
トイレ誘導しなかったのに
別の人が「おしっこ出る?」と尋ねたら
Aさんが「出る」って答えて誘導されてた。
私が尋ねた時には「行かない」って言ったじゃん。なんで?
みたいな経験をしたことはありませんか?

答えは
感覚ー判断ー行動
を踏まえた声かけの有無です。

認知症のある方によって、その時々によって
違和感を感じるー尿意と判断できるー尿意を解消するための手段としての行動
もぞもぞする ーおしっこ    ートイレに行く(連れて行って)
のどの段階で理解できるのか、表現できるのかが異なります。

その方が理解できる声かけの段階を踏まえて尋ねることが重要です。

そのかたが「もぞもぞする」ことしかわからないのに
トイレに行きましょうか?では理解できなくて断られてしまいます。

その方が再認できる方であれば
「もぞもぞする」のは「おしっこ」なんだ。
「おしっこ」の時は「トイレに行く」んだ。
ということを思い出せるようになります。

この時に大切なのは
「おトイレにご案内いたしましょうか?」
と敬語で尋ねることではないのです。

理解の段階を把握した上で意図的に選択した言葉で尋ねる
ということができるかどうかが重要なのです。

コメントを残す

メールアドレスは公開されません